ドッグフード難民という言葉をご存じでしょうか?最近では国内外を含め数多くのドッグフードがあふれています。少しでも愛犬の体にいいものを・・と思うあまりに、次々と新しいフードの試し与えを繰り返している飼い主さんが増えています。そんなドッグフード難民にならないために「これだけ知っていればOK!」という正しいドッグフードの選び方についてお話します。
目次
安全なドッグフードの選び方とは?
現在では犬を番犬や猟犬としてではなく、家族の一員として室内で一緒に暮らすのが普通になっています。
家族の食事と同じように、愛犬の食事も栄養価があり安全で安心な食材を使い、喜んで食べてくれるものを選びたいものですね。
それぞれの犬の体質や既往症の有無などによって、求めるドッグフードの種類も違ってきますが、安全なドッグフードを選ぶときの基準となるクリア・ポイントとはどんなものなのでしょうか。
1.無添加であること
犬に害を与える添加物には次のようなものがあります。
ドッグフードを長期保存するための化学合成保存料や酸化防止剤
エトキシキン
日本では食品への使用が認められていない強い抗酸化作用を持つ酸化防止剤です。
BHA
もともとはガソリン用の酸化防止剤です。
バターやマーガリン・魚介冷凍品などの食品添加物として使用されていることもあります。(基準値規定あり)
BHT
接着剤、ゴム、今包材などに使われている酸化防止剤です。
かつては冷凍食品やガムなど一部の食品添加物に使われていましたが、現在ではほとんど使われていません。
赤色3号・赤色40号、赤色102号、赤色105号、青色2号等
タール色素といわれている合成着色料です。タール色素とは、石油から作られた着色料のことです。
劣悪なミート材や粉砕肉などを美味しそうな肉色にみせるために使われる化学合成着色料です。
食付きを良くするための甘味料
ソルビトール
ブドウ糖から合成されてできる糖アルコールの一種です。
砂糖の60%の甘味度しかないため、砂糖と同等の甘さを得るには、砂糖よりも多く加える必要があります。
キシリトール
ガムなどに広く使われていますが、犬には絶対に与えてはいけないといわれている香味料です。
ビートパルプ
サトウダイコン(甜菜・テンサイ)から砂糖を搾り取った後の搾りカスです。
安価でドッグフードのかさ増しができるので低価格で質の悪いドッグフードによく使われています。
これらの人工添加物を一切使っていないものを無添加といいます。
※完全無添加のドッグフードは保存料が入っていないため、酸化が早く長期保存ができません。
開封後の酸化を少しでも遅らせるために、ビタミンEやローズマリー抽出物、緑茶抽出物などの天然の添加物を使うこともあります。
2.新鮮な原材料を使っている
ドッグフードの選び方で一番大切なのが原材料です。
環境省のドッグフード安全法では、そのフードに使われているすべての原材料と保証成分を記載することを義務付けています。
ドッグフードを選ぶときは必ず袋の裏面に記載されている原材料と保証成分を確認しましょう。
原材料は一番多く使われているものが一番最初に書かれています。
一番にかかれている原材料が生肉(鶏・牛・豚・羊・馬・鹿など)であれば動物性たんぱく質を主としていることがわかります。
主原料が肉であってもミートミール、肉粉末、肉副産物などと書かれているものは、粗悪な廃棄肉や死んだ家畜の内臓や骨などが入っていることもありますので選ばないようにしましょう。
また、原材料に動物性油脂と書かれているものは、廃油や病死した家畜やペットの肉などを粉砕、高熱処理して抽出された粗悪な油脂であることが考えられます。
脂質は犬にとってはエネルギーのもとになるものです。
油脂は鶏脂や牛脂、ラム脂など原料元が明記されているものを選びましょう。
すべての原材料が人も食べられる新鮮な材料を使ってるものをヒューマングレードといいます。
原材料の一番多くが生肉であることと、原材料がすべてヒューマングレードであることが安全なドッグフードを選ぶ大きなポイントになります。
3.穀物類(小麦・大豆・トウモロコシ)を使わないグレインフリー
グレインフリーとは穀物不使用という意味で、特に犬がアレルギーをおこしやすいといわれている、グルテン(胚芽と胚乳に含まれている蛋白質)を含んでいる小麦・大豆・トウモロコシを不使用にしているドッグフードが多いようです。
また、低品質で安価なドッグフードでは、主原料である肉の量を少なくして、質の悪い穀類でかさ増ししていることもあります。
犬にとってすべての穀類が悪いわけではありません。
特定の穀類アレルギーを持っていない健康な犬であれば、グルテンを含まない白米や玄米などをバランスよく取り込んだドッグフードを食べさせても問題はありません。
良質なドッグフードを与えるメリットとは
良質なドッグフードを与えることは、愛犬にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。
1.身体のトラブルを防ぐ
涙やけやアレルギー
涙やけやアレルギーはドッグフードの粗悪な肉やグルテンを含んだ穀物、人工添加物が原因でおこることがあります。。
良質な生肉、無添加、グルテンフリーな良質なドッグフードを与えることで改善することがあります。
体臭や口臭
ミートミールや肉副産物などの粗悪なたんぱく質や廃油などを使った油脂を使ったドライフードは体臭の原因になります。
上質なたんぱく源や油脂を使った質のいいドッグフードに変えると体臭も少なくなります。
缶詰めなどのウエットフードは歯垢がたまりやすいのでドライフードにすると口臭を防ぐことができます。
肥満
肥満を解消するには摂取カロリーを減らさなければなりませんが、身体に必要な栄養素はしっかり摂る必要があります。
良質な原材料を使った質のいいドッグフードで正しいカロリーコントロールをしましょう。
便秘や下痢
良質なドッグフードは肉や魚の比率が多いので消化吸収に優れています。
消化吸収がいいと便の量も少なく腸への負担も少なくなります。
過剰な穀物の摂取は腸にたまり便秘の原因になります。
グレインフリーのドッグフードを選びましょう。
2.毛並み、毛つやがよくなる
被毛の成分はケラチンというタンパク質でできています。
良質なタンパク質を多く含んだプレミアムドッグフードは健康的で艶やかな被毛を作ります。
愛犬に安心なおすすめのドッグフードはこれ!
安全なドッグフードの3つのポイントである無添加、ヒューマングレード、グレインフリーをクリアしたドッグフードの中でも、特におすすめなドッグフードをご紹介しましょう。
モグワン
モグワンの主原料は新鮮なチキンとサーモンの生肉で、原材料の50%以上の含有量があります。
安心のグレインフリー、中鎖脂肪酸がたっぷりのココナッツオイルをはじめ、ミネラルやビタミンが豊富な新鮮な果物や野菜、海藻などを使っています。
すべての原材料がヒューマングレードなスペシャルフードです。
原材料
- チキン&サーモン53%(チキン生肉20%、生サーモン11%、乾燥チキン11%、乾燥サーモン7%、チキングレイビー2%、サーモンオイル2%)
- サツマイモ
- エンドウ豆
- レンズ豆
- ひよこ豆
- ビール酵母
- アルファルファ
- ミネラル類(硫酸第一鉄水和物、硫酸亜鉛一水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(II)五水和物、無水ヨウ素酸カルシウム、亜セレン酸ナトリウム)
- ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE)
- ココナッツオイル
- バナナ
- リンゴ
- 海藻
- クランベリー
- カボチャ
- カモミール
- マリーゴールド
- セイヨウタンポポ
- トマト
- ジンジャー
- アスパラガス
- パパイヤ
- グルコサミン
- メチルスルフォニルメタン(MSM)
- コンドロイチン
- 乳酸菌
保証成分
成分 | 保証成分量 |
---|---|
粗タンパク質 | 28.0%以上 |
粗脂質 | 12.0%以上 |
粗繊維 | 3.0%以下 |
粗灰分(ミネラル) | 8.0%以下 |
水分 | 8.0%以下 |
カロリー(100gあたり) | 344kcal |
原材料と保証成分から見るモグワンのメリットとは?
モグワンの原材料には不安になるようなものは見当たりません。
原材料がヒューマングレードなのは高評価ですが、モグワンの粗たんぱくや粗脂質率が、他の海外有名ドッグフードに比べるとやや低いのではないかといわれています。
海外のドッグフードは活動的で運動量の多い犬に合わせて作られており、多くのフードが高たんぱく・高脂質です。
高たんぱく・高脂質なドッグフードは、日本で飼われている運動量の少ない小型犬や室内犬には内臓への負担が大きかったり、肥満や皮脂の出すぎなどの可能性もあります。
モグワンの低たんぱく・低脂肪は、むしろ日本に多い小型犬にふさわしいフードだといえるでしょう。
価格
- 通常価格=3,980円(1.8kg)
- 定期購入=3,564円(1袋10%OFF)
- 合計金額が7,000円以上で15%OFF、20,000円以上で20%OFF
カナガン
イギリスで80%のリピート率を誇るドッグフードです。
欧州ペットフード工業会連合(FEDIAF)の厳しい基準をクリアした工場で作られています。
生産ごとにサンプルをとり、専門家が最新の装置で品質検査を行います。
検査に合格したサンプルは全て12ヵ月間保管し、出荷後も品質に問題がないことを確認しています。
すべての食材がヒューマングレードで、グレインフリー(穀物完全不使用)のスーパードッグフードです。
原材料
- 骨抜きチキン生肉26%
- 乾燥チキン25%
- サツマイモ
- エンドウ豆
- ジャガイモ
- エンドウタンパク
- アルファルファ
- 鶏脂3.1%
- 乾燥全卵3.1%
- チキングレイビー1.6%
- サーモンオイル1.2%
- ミネラル(硫酸第一鉄水和物、硫酸亜鉛一水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(II)五水和物、無水ヨウ素酸カルシウム、亜セレン酸ナトリウム)
- ビタミン(ビタミンA 16,250IU/kg、ビタミンD3 2,400IU/kg、ビタミンE 240IU/kg)
- グルコサミン1000mg/kg
- メチルスルフォニルメタン(MSM)1000mg/kg
- リンゴ
- ニンジン
- ホウレンソウ
- オオバコ
- 海藻
- フラクトオリゴ糖
- コンドロイチン700mg/kg
- カモミール
- セイヨウハッカ
- マリーゴールド
- クランベリー
- アニスの実
- コロハ
保証成分
成分 | 保証成分量 |
---|---|
粗タンパク質 | 33.00% |
脂質 | 17.00% |
粗灰分 | 9.00% |
粗繊維 | 3.50% |
水分 | 8.50% |
カロリー(100gあたり) | 約361.25kcal |
原材料と保証成分から見るカナガンのメリットとは?
カナガンは厳選された健康的な原材料で作られています。
主原料には免疫力を保つセレンを豊富に含む鶏生肉を使用しています。
食物繊維が豊富なサツマイモ、ミネラルに富んだ海藻、免疫力を高めるマリーゴールドやクランベリー、カモミールなど愛犬の健康に欠かせない栄養素を含んだ新鮮な食材をふんだんに使用しています。
価格
定期購入=3,564円(1袋10%OFF)
合計金額が7,000円以上で15%OFF、20,000円以上で20%OFF
ナチュロル
国産のグレイン・グルテンフリー、原材料はヒューマングレードのプレミアムフードです。
身体の活動に必要な酵素や腸内環境を整える乳酸菌を壊さないように、新鮮な食材を低温フレッシュ製法で処理しています。
原材料
保証成分
成分 | 保証成分量 |
---|---|
タンパク質 | 23~27.00% |
脂質 | 7~9.00% |
繊維 | 2~4.00% |
水分 | 9.00% |
エネルギー | 400kcal/100g |
原材料と保証成分から見るナチュロルのメリットとは?
国内産の新鮮な生肉を55%以上使用しています。
生魚由来のオメガ3脂肪酸が艶やかな被毛と健康な皮膚を保ちます。
健康な免疫力を保つといわれている安定・持続型ビタミンCをドッグフードに世界で初めて1,000㎎/kg配合しています。
価格
fa-check初回30g ¥100(キャンセル無料)
fa-check2回目以降850g×2 17%OFF ¥4,980
★変更・休止は初回定期商品30g発送後5日以内に電話かメールで連絡が必要!(マイページ等はないので2回目以降の変更・中止も電話かメールで!)
※メールアドレスは注文時に送られてきているメールに記載
ファインペッツ
FINEPET'Sのドッグフードは、1種類のドッグフードで給餌量を調節することですべての犬種、犬齢に合うというコンセプトにより作られています。
そのため、ファインペッツドッグフードには1種類のドッグフード(グロース&メンテナンス)しかありません。
原材料
- 鹿肉
- 鶏肉
- オートミール
- 大麦
- 全粒米
- オートミール
- 大麦
- 全粒米
- 鶏脂
- グリーンピース、ポテト、豆類繊維質、リンゴ
- サーモン、鶏レバー
- サーモンオイル(オメガ3・オメガ6)
- チコリ抽出物、フラクトオリゴ糖、マンナンオリゴ糖、フラックスシードビール酵母、全卵粉
- 昆布、パセリ、ローズマリー、セイヨウイラクサ、カモマイル、セージ、タイム、コリアンダー、セイヨウタンポポ、甘草
- 魚介類抽出物(グルコサミン0.03%)、ユッカシジゲラ抽出、コンドロイチン0.01%
保証成分
成分 | 保証成分量 |
---|---|
粗タンパク質 | 27.1% |
粗脂肪分 | 16% |
粗繊維質 | 4.5% |
灰分 | 8.2% |
水分 | 8% |
代謝カロリー量 | 440Kcal / 100g |
原材料と保証成分から見るファインペッツのメリットとは?
とてもシンプルなドッグフードですが、不必要な添加物は一切使用せず、アレルギー性の低い鹿肉、鶏肉、鮭肉を主原料(肉類原材料割合80%)としたヒューマングレードのドッグフードです。
ファインペッツドッグフードの消化吸収率は87%と超高率です。
これは一般的な高級フードと比較すると倍以上の消化吸収率になります。
消化吸収率が高いので、少ない量で十分な栄養が賄えるという優れたフードだといえるでしょう。
今まで与えていたフードと同じ給餌量では肥満になる可能性があります。
給飼量をしっかり管理して体重の変化に注意が必要です。
価格
お試し用1.5kg 3,394円(税込)→ 1,080円(税込)
NEW FINEPET'S 新処方 ドッグフード(小粒)タイプ
お試し用1.5kg 3,394円(税込)→ 1,080円(税込)
モグワン、カナガン、ナチュロル、ファインペッツの口コミ・評価
各ドッグフードの口コミにはさまざまなレビューがあります。
特にAmazonのモグワンやカナガンの口コミを読まれた方は悪い口コミの多さに驚かれたのではないでしょうか。
モグワンやカナガンを買われた人が多ければ多いほど、悪い口コミの数も良い口コミの数も多くなります。
どのドッグフードにも言えることですが、悪い口コミの裏にはレビューはしないけれど食べさせて良かったという人も同じようにたくさんおられます。
正直な本音で書かれた口コミは、良い口コミであっても悪い口コミであっても、これからそのドッグフードを買おうと思っている方の安心材料や参考になります。
どのドッグフードでも悪い口コミとして、食べなかった、吐いた、下痢をしたというものが多く見られます。
これからも分かるように、全ての犬が拒絶反応をおこさない完璧なドッグフードというものはあり得ません。
安全なチェックポイントをすべてクリアしているドッグフードでも、合わない犬というのは少なからずいます。
どんなに質のいいドッグフードでも、我が家の犬には合わないことがある、ということを知っておくことも大切なことです。
正しいドッグフードの与え方Q&A
仔犬の場合は一度にたくさんの量を食べることができないので、少量ずつ3~4回に分けて与えましょう。
食事中に人や他犬がそばにいると、餌を取られると警戒して唸ったり噛み付いたりすることがあります。
子供などは近づけないようにしましょう。
また、多頭飼いの場合はそれぞれ離れた場所で食べさせるようにします。
与え過ぎは肥満の原因になりますので、食事からおやつの量を減らして与えるようにしましょう。
栄養のバランスを崩さないように、一日のドッグフードの中から取り分けておやつとして与えるのもいいでしょう。
犬の健康を維持するためにはそれぞれの栄養成分をバランスよく摂る必要があります。
時間的、経済的余裕がなければ、なかなか満足できる手作り食はできません。
その点、質のいいドッグフードなら手間をかけることなく愛犬の健康を守ってあげることができます。
まとめ
愛犬の正しいドッグフード選びは飼い主の責任でもあります。
それだけにいろいろと迷ってしまって、結局何が本当にいいのか分からなくなってしまいがちです。
ドッグフードの公式サイトはそのドッグフードの素材や製法などの特徴を知るためにしっかりと見る必要がありますし、Amazonやツイッターなどの口コミは体験者の生の声を知ることができます。
いい意味でも悪い意味でもネットには数多くのドッグフードの情報があふれています。
ドッグフードの広告の内容や口コミやさまざまな情報も一つの判断材料ではありますが、一番大切なのは我が家の愛犬が元気で毎日の食事を喜んで美味しそうに食べてくれるものを選んでやることでしょう。
そのためには愛犬の嗜好や日々の体調の変化などをしっかり見極めることが大切です。